2013年7月12日金曜日

急性胃腸炎!と思ったら、SFTS?

NEJMの4月21日号で報告されたSFTSの国内死亡例が13例になったというニュースがあったので、まとめてみた。(まとめている途中で、山口県感染症情報センターのページにまとまっているのを発見…orz)

まとめてみての感想は、もし初診で来たら、まず見逃すだろうなということ。対策としては、50代以上の有熱胃腸炎例では、補液の際に血小板をチェックすることぐらいしか打つ手はないかな。
  1. 2012年秋、山口県の女性、発熱、嘔吐、下痢などの症状を訴え、約1週間後に死亡。 
  2. 2012年秋、愛媛県の成人男性に発熱、食欲低下、下痢が出現した。5日目に死亡。
  3. 2012年秋、宮崎県の成人男性に頭痛、発熱、下痢が出現した。その後脱力感と食欲低下が出現し、発症4日目にウイルス性腸炎の診断で入院となった。入院5日目に死亡。
  4. 2012年夏、広島県の成人男性が死亡。
  5. 2005年秋、長崎県の60歳代男性が死亡。
  6. 2013年4月初旬、鹿児島県の成人女性が死亡。
  7. 2012年6月、佐賀県の60代男性が死亡。
  8. 2013年4月上旬、山口県の60代女性が発熱、意識障害等で入院。約1週間で死亡。
  9. 2012年11月、高知県の60代男性が発熱と全身倦怠感により医療機関を受診。その後、全身症状が悪化し入院治療を行い、9日後に死亡。
  10. 2013年5月24日、愛媛県の90代女性が発熱や吐き気を訴え、医療機関を受診し、6月上旬に死亡。
  11. 2013年5月、高知県の70代男性が死亡。
  12. 2013年5月25日、熊本県天草市の86歳女性に食欲不振などが発症。26日に受診。27日に入院したが6月4日に死亡。
  13. 2013年7月上旬、岡山県の80代女性が死亡。
マダニ媒介性感染症には、他にも日本紅斑熱、Q熱、ライム病、ダニ媒介性脳炎などがあり、山に入るときは皮膚を露出しない、襟口をタオルで覆うなどの予防対策、それでも食われたときは虫体を毟らず医療機関を受診、さらに運悪く、その後体調を崩した時も早めに受診することを広く知らせる必要もある。

医療機関では、ダニツイスターを準備しておくと、除去は容易である。

0 件のコメント:

コメントを投稿